賃貸物件のベランダは喫煙可能？隣人のタバコが気になる際の対策も解説！

賃貸物件の室内をタバコで汚したくない場合は、ベランダで喫煙すれば良いと思うかもしれません。
しかし、喫煙できないケースやトラブルになる可能性には注意が必要です。
そこで今回は、お部屋探しをされている方に向けて、賃貸物件のベランダは喫煙できるのか解説します。
トラブルなく喫煙する方法や、隣人の喫煙が気になる際の対策も解説しますので、ぜひご参考にしてください。

賃貸物件のベランダでタバコを吸うことは可能なのか

室内でタバコを吸うと、壁や天井がヤニで汚れたり、においがついたりしてしまうでしょう。
賃貸物件の部屋に汚れやにおいがついてしまうと、退去する際に原状回復を求められる可能性があります。
原状回復とは、退去する際に部屋を契約時の状態に戻すことです。
ご自身できれいにできない場合は、業者に依頼することになり、費用がかかってしまうでしょう。
そのため、喫煙者は、室内ではなくベランダで吸うことを考えるかもしれません。
賃貸物件のベランダは、専有部分ではなく共用部分ですが、専用使用権が認められているので、基本的にはその部屋の住人が自由に使えます。
ただし、だからといってベランダでの喫煙が認められているとはいえません。
賃貸物件はそれぞれの物件に規約が設けられており、共用部分であるベランダでタバコを吸うことができるかどうかは規約によって変わります。
そこで、喫煙できるケースとできないケースについて、それぞれ確認しておきましょう。

ベランダで喫煙できるケースとは

賃貸物件のベランダで喫煙が可能なのは、規約で禁止されていないケースです。
喫煙可と書かれていなくても、「禁止」や「火気厳禁」などの記載がなければ、喫煙しても問題はないと考えられます。
ただし、ベランダでタバコを吸うと、ほかの住民とトラブルになる可能性があるので、配慮や注意が必要です。
とくに、喫煙の頻度が受忍限度を超えていると、苦情を受ける可能性が高まるでしょう。
受忍限度とは、社会生活を営むうえで我慢するべき限度のことです。
ベランダで1日に吸うタバコの本数や頻度などによっては、隣人の受忍限度を超えてしまい、トラブルになる可能性があります。
また、タバコに対する感じ方は人によって違うので、受忍限度の範囲内でも苦情を受けることがあるかもしれません。
そのため、規約に禁止と記載されていない場合でも、ベランダでの喫煙はできるだけ控えたほうが良いと考えられます。

ベランダで喫煙できないケースとは

賃貸物件の規約に「ベランダでの喫煙は不可」「共用部分は火気厳禁」などと記載されている場合は、ベランダでタバコを吸ってはいけません。
禁止されているにもかかわらず、ベランダで喫煙すると、契約違反になってしまいます。
場合によっては、損害賠償を請求されてしまう可能性もあります。
そのため、タバコを吸う方は、賃貸物件の契約前にベランダでの喫煙が可能かどうかを確認しておきましょう。

喫煙者が賃貸物件のベランダでタバコを吸えない場合の喫煙方法

喫煙によるトラブルを防ぐためには、禁止されていない場合でも、ベランダでタバコを吸うことは控えたほうが良いと考えられます。
しかし、室内で喫煙して部屋が汚れることを防ぎたい場合は、どうしたら良いのか困ってしまうでしょう。
そのようなときは、喫煙方法を工夫すると解決する可能性があります。
そこで、喫煙者が賃貸物件で喫煙する際に実践したい方法を4つ確認してみましょう。

喫煙者が実践したい方法①空気清浄機を使う

空気清浄機には脱臭機能があり、機器によっては粉塵フィルターや脱臭フィルターなどが備わっているものもあります。
そのため、空気清浄機を設置すると、室内でタバコを吸ってもヤニやにおいなどによる被害を軽減できるでしょう。
ただし、室内での喫煙が禁止されていることもあるので、契約前にしっかりと確認しておきましょう。

喫煙者が実践したい方法②喫煙所で吸う

賃貸物件のなかには、共用部分に喫煙所が設置されている物件もあります。
喫煙所を利用すると、部屋にヤニの汚れやにおいがつくことや、隣人とのトラブルが発生する心配がなくなります。
一般的に喫煙所にはルールがあるので、利用する際は確認してしっかりと守りましょう。

喫煙者が実践したい方法③外部で吸う

賃貸物件に喫煙所がない場合は、外部の喫煙所を利用する方法があります。
たとえば、コンビニエンスストアには喫煙所が設置されている可能性があるので、近所にないか探してみましょう。
なお、外部の喫煙所を利用する際も、ルールやマナーに配慮することが大切です。

喫煙者が実践したい方法④タバコを変える

喫煙場所に困ったときは、タバコを変えることも検討してみましょう。
たとえば、加熱式タバコは普通のタバコよりも煙やにおいが少なく、電子タバコはタバコ葉を使用しないのでヤニが出ません。
これらのタバコに変更すると、部屋への影響やトラブルの心配が軽減するでしょう。

賃貸物件のベランダでタバコを吸われることに困ったときの対策

喫煙者ではない場合、ベランダが喫煙可でも不可でも関係ないと思うかもしれません。
しかし、喫煙が禁止されていないと、隣人の喫煙によって迷惑をこうむる可能性があります。
たとえば、漂ってくる煙が気になって窓を開けられなかったり、洗濯物にタバコのにおいがついたりすることが考えられます。
そのようなときは、解決するための対策を講じる必要があるでしょう。
ただし、対応によってはトラブルになる可能性があるので、対策を講じる際は注意が必要です。

対策を講じる際の注意点とは

ベランダでの喫煙行為に困ったとき、直接苦情を伝えることは避けたほうが良いでしょう。
喫煙行為のある部屋がわかる場合は、喫煙者に直接伝えることが有効な対策だと思うかもしれません。
しかし、直接苦情を伝えるとお互い感情的になり、冷静に話し合うことが難しくなる可能性があります。
逆恨みをされて嫌がらせを受けるなど、トラブルに発展してしまうこともあるでしょう。
今後も同じ賃貸物件で暮らすことを考えると、関係性を悪化させないことが大切です。

ベランダでの喫煙行為に困ったときの対策とは

では、ベランダでの喫煙行為に困ったときは、どのような対策を講じれば良いのでしょうか。
有効な対策は、管理会社に相談することです。
管理組合がある場合は、そちらにご相談ください。
管理会社や管理組合に相談すると、喫煙者との話し合いなどの対応をしてもらえます。
当事者ではなく第三者が話をすると、スムーズに受け入れてもらえる可能性があるでしょう。
また、入居者全員に向けて、ベランダでの喫煙に関する注意喚起の張り紙や、チラシの配布などの対応が取られることもあります。
これらの方法は、角を立てずに当事者にわかってもらえる可能性があるうえ、ベランダでタバコを吸っているほかの方への注意喚起にもつながるでしょう。
なお、管理会社や管理組合が対応する際に名前を出されると、喫煙者とトラブルになってしまう可能性があります。
そのため、相談元は匿名にしてもらうように伝えておきましょう。

まとめ

賃貸物件のベランダでの喫煙は、規約で禁止されていなければ可能です。
ただし、隣人に迷惑をかけることがあるので、禁止ではない場合も控えたほうが良いと考えられます。
また、ベランダでの喫煙による被害がある場合は、直接伝えるとトラブルになる可能性があるので、管理会社や管理組合に相談しましょう。